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不動産会社が売主の物件でよくあるトラブルと回避するためのポイントとは?

マイホームを購入する時に、売主を気にしたことがあるという人はそう多くはないでしょう。実は売主が個人か、それとも不動産会社なのかで売買契約の内容が変わってくるんです。それに伴って起こりがちなトラブルもあります。そもそも、売主が不動産会社である場合、物件にはどのような特徴があるのでしょうか。また、実際にそのような物件でよくあるトラブルの例と、それを避けるためのポイントについても見ていきます。

売主が不動産会社の物件の特徴

マイホームの購入を検討している時に、重要になってくるのは物件そのものと価格ですよね。理想に近い物件を、予算内で見つけられるのかがポイントになってくるかと思います。多くの場合、物件の売主が誰であるかを気にすることは少ないでしょう。しかし、実はその物件の売主が個人か不動産会社なのかによって、物件や契約そのものにも差が出てくるのです。

まず、売主が不動産会社になっている物件の多くは新築です。主に建売の戸建てや、分譲マンションなどがそうです。個人が売主になっている物件の多くは中古で、基本的には仲介業者を通じて売却を行うため、売り手と買い手が直接のやり取りをすることはあまりありません。しかし不動産会社が売主の場合には、売り手と買い手で直接売買契約を結ぶことになります。この契約の際に、大きな差が出てくるのです。

不動産会社が売主の物件では、基本的に個人の買主が有利な立場で契約を結ぶことができます。買主を保護するような契約内容になっていることが多いのです。例えば、損害賠償額の制限です。買い手側が契約違反をした場合、売り手側は買い手側に損害賠償を請求することができます。この損害賠償額は、売り手側が不動産会社である場合には売買金額の20パーセントを超えてはならないという決まりがあるのです。個人が売り手の場合にはこの制限がないので、場合によってはかなり高額な損害賠償額を請求されることもあります。

また、手付金に関しても制限があります。売り手である不動産業者が受け取れる手付金は、売買金額の20パーセント未満までとなっています。また、この手付金に関しては、もしも契約中に会社の倒産などがあった場合にきちんと買主側に返還されるよう、保全措置が取られています。個人が売り手の場合にはこういった保証はないため、もしも売り手側に何かあれば手付金が戻ってこないということもあるのです。更に、売り手の不動産業者は瑕疵担保責任を最短でも2年間は負うことが定められています。個人が売り手の場合では、この瑕疵担保責任は3ヶ月になってしまいます。建物の引き渡し後に、もしも何かあった場合には嬉しい保証ですよね。

よくあるトラブル

一見するとメリットだらけのように思える不動産会社が売主の物件ですが、どのようなトラブルが起こる可能性があるのでしょうか。実は、相手が不動産に関するプロであるがゆえに起こってしまう問題があるのです。

例えば、個人の売り手と個人の買い手が不動産売買の契約を直接結ぶという場合、お互いに不動産売買や契約に関する知識があまりない状態だと取引そのものが上手くできるのかに不安を感じますよね。何もかも手探りで進めていかなければならないでしょう。しかし、売り手が不動産業者の場合には、相手は不動産売買のプロです。直接契約を結ぶことには変わらないのですが、契約そのものに関してはかなりスムーズに進むでしょう。

ここで何が問題になってくるのかと言うと、相手が不動産に関するプロであるがゆえに、相手が売りたい物件を買わされる可能性があるということです。基本的に仲介業者が間に入らない直接契約の場合には、契約に関する交渉は全て買主が自力で行わなければなりません。他にもっと良い条件の物件がないのか、紹介された物件の値引きは可能なのかなど、不動産業者に聞かなくてはなりません。

この時に、誠実な対応をしてくれる会社であれば買主の交渉にも応じてくれますが、そうではない場合には交渉の余地がないのです。これ以上の物件はない、十分低価格なのでこれ以上の値引きはできないなど、プロである不動産会社に言い切られてしまったら納得してしまいますよね。実際にはもっと良い物件があったのに、不動産業者が売りたい物件を売りつけられてしまったというケースが、よくあるトラブルの代表例です。

もちろん全ての不動産業者がそういった強引な売り方や、買主に交渉をさせないような態度を取るわけではありません。しかし、売り上げを伸ばすことを最重要視しているような会社では、多少強引にでも売ってしまおうという雰囲気があることも少なくありません。不動産に関する多少の知識がないと、交渉をすることすらままならずに物件を購入することになってしまうのです。

トラブルを避けるためのポイント

不動産会社が売主の物件では、契約内容や物件そのものが買主側にとって不利ではないかを判断できる仲介業者がいないため、公正な取引なのかが買主にとっては分かりにくくなっています。そんな中で、不動産業者側が売却したいと思っている物件を買わされてしまうというトラブルも起こっています。では、そういったトラブルを避けるためにはどうしたら良いのでしょうか。押さえておきたいポイントについて見ていきましょう。

まずは、基本的なこととして、不動産売買や契約に関する知識を持つことです。売り手側が不動産業者の場合に、契約にはどんな特徴があるのか、法律で定められている契約内容は何なのかなどを知っておくことが大切です。最近ではインターネットでもこういった知識を身に付けることができるので、実際に不動産業者とのやり取りを始める前に少し勉強をしておきましょう。

次に、不動産会社を何社も回るということが重要です。もしもある会社でこれ以上の物件はないと言われても、他社ではもっと良い物件を所有しているかもしれません。複数の会社を回り、担当者から話を聞くことで、その地域の物件の価格相場についても見えてくるでしょう。比較検討する対象を増やしておくことで、冷静な判断ができるようになり、交渉もしやすくなります。不動産会社が提示してきた金額は本当に適切なのか、より良い条件の物件が本当にないのかなどは、複数の会社で物件を紹介してもらえば自ずと分かってきます。その中で、信頼が置けそうな会社を選ぶということも重要です。

まとめ

不動産会社が売主の物件においては、売り手と買い手が直接売買契約を結ぶため、仲介手数料がかからないという大きなメリットがあります。その反面、あまり不動産の知識がない買主の場合には、売り手である不動産会社に有利な契約を結ぶことになってしまう可能性もあるのです。

よく起こりがちなトラブルとしては、買主にとってより条件に合う物件を紹介してもらえないということです。不動産業者が売りたいと思っている物件を、気づかないうちに売りつけられていることがあるのです。そういったトラブルを避けるためにも、不動産売買に関する知識を付け、複数の会社を回ってみることが重要ですよ。